落ちこぼれを作らない仕組み
少人数授業で一人ひとりに合わせた教育
基本的には16~25人ほどの少人数制で、教師が生徒全員をまんべんなく見れるようになっています。同じ数学の授業で同じ教室の中で勉強していても、一人ひとりやっていることは違う個人別指導です。教師は学力に差がある子どもたちを同時に教えます。できる生徒が苦手な子の手助けをすることもあります。このようにフィンランドの教育は、一人ひとりの子ども中心主義で落ちこぼれをつくらないということを大事にしているといえます。
充実した補習制度
平等を大切にするフィンランドでは、障害をもった生徒とそうでない生徒との境界線がほとんどありません。ただし、学習が遅れている生徒はニーズに応じた特別学級などで補習を行えます。フィンランドの教育が他の国と決定的に違うのは、成績上位のクラスを作らず、分けられた生徒の多くが短期間で成績を底上げして統合学級に戻ってくることです。特別学級は一時的なものでずっといるわけではないのです。その他に、成績が悪い子向けの補修として早朝一校時のモーニング・アクティブティや放課後にやるアフタヌーン・アクティブティがあります。フィンランドでは、学習の遅れに対し早期に解決することで落ちこぼれをなくしているのです。