読書好きなフィンランドの子どもたち。
図書館利用率世界一のフィンランド
フィンランド人は、約77%の人が1日に1時間本を読んでいるといわれるほど読書が大好きな国民で、読解力が高いのも特徴の1つです。フィンランドでは、本を読むことはひとつの新しい体験をすることだという考えもあり、読書はフィンランド人の伝統になっています。図書館も非常に多く、1人当たり年21冊借りていると言われており、図書館利用率世界一という称号を得ています。
学校でも本を読むことを重視しています。フィンランドでは「勉強する」という言葉は使わず、「本を読む」と表現するそうです。例えば、日本ではテスト前の勉強は暗記法になりますが、フィンランドではテスト前の勉強は本を読むことになります。ほとんどの科目のテスト形式が記述式なため、テスト範囲のテーマに関して「知っていること」が前提になり、知識を詰め込むだけでなく、本から得た知識を生かして自分なりの考えを書くことを重視しています。しかも、テストに時間制限がないので時間を気にせずに作文が書けます。
読書の習慣が読解力を養う
フィンランドの子どもたちは小さな頃から本を読むことが大好き。読解力は読むことでしか養われません。また、読解力は言語教育だけでなく、全ての学習につながります。国語だけでなく、算数も理科も歴史も地理も、読んで理解できばければ、本当に学力は身につきません。極端なことを言ってしまうと、読解力さえあえれば、先生いがなくても、学校がなくても、独りでも学ぶことができるのです。
さらに、小さなことからの読み聞かせで、聞く力も向上!
本を読んでもらうのが大好きなのは日本の子どもも同じですよね。フィンランドの子どもたちも本を読んでもらうのが大好き。家庭でも習慣となっていて、学校でも、図書館でも、読み聞かせをよくします。映像や絵がなく聞こえてくる言葉だけで、いろいろなことを想像しながら聞くことは、子どもたちの集中力と聞く力を養うことにつながります。
日本では「聞く力」の低い人が多いような気がしてなりません。大卒として入社してくる若者でさえ、「聞いて理解する力」が弱いということが言われていますが、こんなところでも、日本とフィランドの違いが出いるようにも思います。